泳ぐ
幼少時代からの大切な友人に会いに行く。
彼女にはたくさん助けられた。
今や、男子3人を育てるパワフル母さん。
とても可憐でパワフル、他人思いな彼女。
来世で結婚するのは彼女と決めている。
その帰り道、
何となくとぼとぼと歩いていた。
小学生時代、
「なんかこの子といると落ち着くなあ。
なんか、しっくりくるなあ。」
と、思っていたノリスケ君(仮名)がいた。
ノリスケ君(仮名)は笑顔の柔らかい、
ハンサムでイケてる男子だったので、小学生
ながらに自分なんかとは世界が違うと思って
いて、好きになることもなかった。
そんなノリスケ君(仮名)に、バッタリ出会
う。
お互いの近況を少しだけ話して別れる。
「おもひでぽろぽろ」の私の中の名シーン。
広田
「あ、雨の日と…くもりの日と晴れと、
どれが一番好き?」
タエコ
「く、くもりの日」
広田
「あっ、おんなじだ!」
そのままタエコは空への階段を駆け登り、
スーイスイ、スーイス…
気がつくと、
タエコではなく私がスーイスイしていた。
本当にたまに、偶然出会う時はいつも、
私がしんねりしている時。
なんか、昔から縁を感じるんだなあ。
ノリスケ君(仮名)と同じ空間にいると魂が
落ち着くんだよなあ。
多分、私は前世でノリスケ君(仮名)が履い
ていたふんどしだったのだろう。
そんなことを、
胡座をかいてクッキーをかじりながら思う。